スタートアップ企業の数を比較する民間の調査によりますと、日本は24位で欧米諸国などに比べ起業意識が低いとされています。福岡市はこの10年間で、スタートアップの支援に約22億円を投じていますが、福岡市が起業から支援して新規で上場した企業は1社もありません。

田中慎介氏「この10年間のスタートアップ支援をしてきたその成果は何なのかと、それでこの市民の暮らしがどれだけ豊かになったのか、私は福岡市に対して再三お尋ねをしてきたけれども、具体的な成果を述べられることはなかった」

◆田中氏「働く人にもっと目を向けて下支え」

事実上の与野党一騎打ちの様相となっている今回の市長選。元市議会議員で新人の田中慎介氏は、これまでのスタートアップ政策について「一定の評価はする」とした上で、福岡市で働く人にもっと目を向けて下支えをしていくべきだと主張します。

福岡市がまとめた「経済概況」によりますと、福岡都市圏の開業率は2020年度、全国1位の7.2%ですが、その一方で廃業率は4.3%と名古屋市と同率で1位となっています。


田中慎介氏「跡継ぎがいない、後継者がいないということで、廃業をせざるを得ない。事業継承というのも私はスタートアップの範ちゅうに入ると思っていまして、そこの部分が今後、実は重要になってくる。これまでのスタートアップ支援のあり方がどうだったのか、徹底的に検証していきたい」

高島宗一郎氏「大体ね、挑戦してつまずく人のことを挑戦してない人が笑うんですよね。安全なところからスタートアップのことを『どうなのかな、うまくいってないんじゃないかな』って言うのは簡単ですけど、最後はこっちが笑うつもりで、これからもガンガン、チャレンジしていきたいと思います」


◆会社員の熊丸英治氏も立候補を表明


福岡市長選挙には、このほか会社員で新人の熊丸英治氏も立候補を表明しています。市長選は、11月6日に告示、20日に投票と開票が行われます。