熊本市交通局は熊本市電(路面電車)の運賃値上げを国土交通省に申請しました。認可されれば6月から値上げされます。

熊本市電の運賃は現在、大人180円、小学生以下90円ですが、認可されれば大人は200円、小学生以下は100円になります。

値上げはおととし6月以来、2年ぶりです。

交通局は、値上げ分について、車両や枕木の更新による安全性の向上や乗務員の処遇改善などに充てるとしています。

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申請は4月17日付で、交通局の試算では200円に値上げした場合、今年度から3年間で約5億円の増収を見込んでいます。

ただ、安全性向上への支出などで3年間の支出は約68億円に上り、広告収入などを含んでも約10億円の赤字となる見通しです。

 

2023年度の熊本市電は1億9000万円の赤字です。赤字では運営が続けられないので、ここに熊本市からの補助金、つまり税金が投入されました。

この6月から20円、運賃が上がった場合、3年間の合計で5億円の不足分・赤字が圧縮される見込みです。(2025年度~2027年度)

それでも3年で10億円ほどの赤字が見込まれ、それを熊本市が補助金として投入しないと運行を続けることができないというのが熊本市電の現状です。