国内でも熊本県天草市の限られた場所にしか自生していないという「薄雪梔子草」(ウスユキクチナシグサ)が今年も可愛らしい花を咲かせています。

ただ、ウスユキクチナシグサは、環境省が「近い将来、絶滅の危険性が高い種」に指定しています。
それでも、自生する斜面が崩れたり、イノシシに荒らされたりして、さらに数は減っていると見られています。

実際、撮影にあたった熊本放送のカメラマンも、数年前まではこの場所より少し登った場所に三脚を構えていましたが、そこもイノシシの被害で花を見つけられませんでした。

このウスユキクチナシグサは、国内はもちろん熊本県内でも天草市のとある場所でしか見られないという珍しい花です。茎の先に下の花びらが突き出たラッパ状の白い花を咲かせます。花の大きさは2センチほどです。

ウスユキクチナシグサは中国南東部に生育することから、古い時代に日本へ持ち込まれた可能性が高いと考えられていて、天草と海外との交流を示す貴重な花とも言えそうです。