信州には善光寺や松本城など外国人観光客に人気の観光スポットがあります。ところが最近、外国人ツアーでは意外な場所が大人気となっているそうです。そのツアーに密着しました。
まず訪ねたのは、長野県茅野市の畑。
アナウンサー:「みなさん外国人向けのツアーの方々?」
有浦順子さん:「そうです。私が『ちの旅』の案内をしています」
「ちの旅」とは、地域に暮らす人たちと直接ふれあい、暮らしぶりを身近に体感できるツアー。
茅野市の特産「棒寒天づくり」など20種類以上の文化体験から、希望のツアーを選ぶことができます。

もともと外国人向けのツアーではなかったといいますが、近年、クチコミから人気が広がり、外国人の利用者は3年間で3倍以上になりました。
今回同行させてもらったのは、レストラン「かもすや」を営む有浦順子さん。
そしてツアーに参加していたのはニューヨークから来たリナさんとカイラさんの2人です。
日本を訪れるのは初めてだといいます。初めての日本旅行、有名な観光地ではなく、このツアーを選んだ理由は?
カイラさん:「日本での本当の暮らしを体験したかったから」
リナさん:「有浦さんの家が一番って(友人に)聞いた」
この日、なぜ畑にいたのかというと…。
有浦順子さん:「フキノトウを採っててんぷらにして食べようかと。この時期にしか食べられないものを自分で採って、自分の家でてんぷらにできるということを体験してもらいたい」

もちろんフキノトウを初めて見るという2人。収穫に挑戦です。
有浦さん:「開いているより閉じているほうがいい」
リナさん:「じゃあ、これは捨てる?」
有浦さん:「ノー、ノー、イッツ モッタイナイ」
フキノトウの収穫を終えると、こちらも初めてだという温泉に向かいます。
ここにも「ちの旅」ならではの体験が!
「CASH!」
一般的なツアーでは行わない券売機でチケットを買うことも体験。
まさに「日常」を体験してもらいます。
夕方になると、宿泊先の「かもすや」に移動。
普段は、発酵食品を使った料理を提供している完全予約制のレストランです。
有浦さん:「かき混ぜてそのあとビンに入れて」
有浦さんのツアーでは、醤油や味噌づくりも体験できます。
和気あいあいと夕食の準備を進めていきます。
私たちの生活ひとつひとつが彼女たちには新鮮。

有浦さん:「フキノトウは香りがいいから塩だけで食べてみて」
さて、自分たちで収穫したフキノトウの味は?
2人:「おいしい」「GOOD」
一日過ごした茅野市の印象を聞いてみると。
カイラさん:「とても素晴らしい経験ができた」
リナさん:「有浦さんに感謝している」