誰でもいつでも、命に関わる大きな病気やけがをする可能性があります。
そうした場合に備え、自分自身で前もって家族や知り合いに自分の意思を伝えておこうという取り組みが、山口県山陽小野田市で行われています。
思いを伝える「もしものカード」に注目しました。

「もしものカード」に書かれた内容
「私にもしものことがあったら、中本さんに“ありがとう”って伝えてね」
「自宅で静かにみとってもらいたい」
「もしもの時わたしの思いを伝えるカード」、通称「もしものカード」です。
山陽小野田市の介護や福祉、薬剤師などの専門家が作成しました。

山陽小野田市 高齢福祉課 保健師 蕎麦谷智美 さん
「いつ誰が急に病気になるとか、もしもの不測の事態に備えて、ぜひ事前に家族とか大切な方とこちらのカードを使って、もしもの時のことについて考えていただきたいと思っております」
「もしものカード」には緊急の連絡先をはじめ、延命治療の希望の有無や最期を迎えたい場所、伝えておきたい思いなどを気軽に書き込めます。
「遺言書」とは違い、財産の分配など法的な効力は持ちません。
コンパクトなはがきサイズで、お薬手帳などにも挟めます。
実際にカードに書かれる内容も、さまざまだそうです。
山陽小野田市 高齢福祉課 保健師 蕎麦谷智美さん
「お葬式の時に流してほしい曲について書いた方、あとはまた生まれ変わってくるぞという思いで最期を迎えたいなと話す方、寡黙なご主人から思いを引き出すツールとして使いたいという方がいて…」

石川慶子さんと屋宮ミナ子さん。
2人は一緒に「もしものカード」を書くことにしました。
屋宮さんは友人に伝えてほしいこと、石川さんは延命治療を望まないことや、墓を守ってほしいことを記しました。
屋宮ミナ子さん
「自分の人生を自分できちんと締めくくっていくというか、自分の意思で決めて残しておきたいなと思いながら、現実味を帯びながら書いてました。安心しました」
石川慶子さん
「カードはみなさんに迷惑をかけない一つの手段かなとは思いますね。きょうを機会に夕食の時でも少しずつ話していこうかなとも思います。子どもがどういう反応するかが、私の楽しみです」
後日、石川さんは書いたカードを家族に見せました。

長男の康雄さんは、もしもの時に備えて話し会うきっかけになったと言います。
石川さんの長男 石川康雄さん
「改めてこういう母のカードをみて、母はそういうふうに思ってるんだなというふうにはっきりと分かりました。母の気持ちを優先して考えたいと思います。まだ自分は若いつもりでいるんであまり考えたことはないんですけど、書面で残しておくことは大切なことではないかと思います」
自分の意思を伝えられなくなったときのための「もしものカード」。
市では高齢者だけではなく、幅広い世代に利用してほしいと考えています。
山陽小野田市 高齢福祉課 保健師 蕎麦谷智美さん
「このカードが高齢者向けのカードにはなるんですけども、ぜひ家族みんなで使って、話をするきっかけにしてほしいと思っております」
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