木の下の雨宿りはNG ひらけた場所にいたら「雷しゃがみ」で身を守る

日比キャスター:
そして雷が来たら、基本的には頑丈な建物や車に避難してください。

ただ、近くに建物がないという場合もあると思います。ひらけた場所にいたら、どこに避難すればいいのでしょうか。

例えば、木の下で雨宿りをするのはNGです。雷は木から人へと落ちていきます。

防衛大学校 小林 教授:
雷は高いところに落ちるので、高い木に落ちやすい。木に落ちた雷の電流が、より電気を通しやすい人間に飛び移ります。だから木に落ちると電流は途中から人間に、まさに“乗り移ってくる”ようになり、人間の頭から心臓、脚にかけて電流が流れ、死に至る。これを「側撃雷」と言います。

木の下で雨宿りをすることもあると思いますが、これは本当に「側撃雷」を一番避けるべきポイントになります。

ただし木から4m離れると、実はそこは「保護域」と言って安全なんです。そういう意味では表裏一体だけれども、木からちょっと離れたところは「保護域」になっているので、そこでしゃがむというのは、実は何もないところで命を守る最後の手段になると、考えています。

日比キャスター:
木の幹・枝・葉の全てから4m離れることがポイントになってきそうです。

そして、雨が降っているとどうしても傘を使ってしまいますが、雷雨のとき傘は気をつけた方がいいんですよね。

防衛大学校 小林教授:
雷はとにかく傘に落ちますので、傘はとにかく差さないことが基本になります。

日比キャスター:
そして、最終手段は「しゃがむ」ということです。

ポイントは、まず姿勢を低くして、鼓膜が破れないようにするために手のひらよりも親指で耳をふさぎます。親指だとより圧がかかります。それから足のかかとをくっつけて電気を通しにくくする。そして、接地面を少なくするためにつま先で立つ。

ただし、この「雷しゃがみ」はあくまで最終手段ですので、基本は頑丈な建物や車の中に移動をしてください。

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<プロフィール>

小林文明
防衛大学校 地球海洋学科 教授
積乱雲を見続けて50年