能登半島地震では “水のような流体”が活断層を刺激か

去年1月に石川県で起きた能登半島地震。震源の活断層周辺では、地震が発生するよりも前に、流体が地下深くから地表付近へと上がってきていたことが、西村教授の研究などで捉えられていました。この流体が活断層を刺激したとのではと考えられています。
今回、微小な地震が頻発しているエリア周辺には、複数の活断層が存在しているほか、中国地方には2つしかない活火山のうちの一つ、「阿武火山群」も存在しています。

京都大学防災研究所 西村卓也教授(地震学)
「この活動が今後どうなるかよくわからないところがあります。流体の移動が関わっているとしても、現在の震源の位置、深さを考えると大きな地震が起こらない深さですので、これが直ちに何か大きな地震につながったりとか、あるいはこの周辺には『阿武火山群』という火山がいくつかあるが、火山活動に直接関係することは、今の段階では考えにくい」

「ただ、これが震源がさらに浅くなってきたり、地震に伴って地殻変動が観測されたりするようになると、より大きな地震とか火山活動との関係をもう少し詳細に調べる必要が出てくるかなと思う。」