全国旅行支援で盛り上がる観光地。しかし、その裏では問題が多発。撮影マナーを巡る、あきれた実態が明らかになりました。
■「同じ写真を撮りたい」 人気アニメの聖地での迷惑行為
騒動の舞台は、神奈川県・鎌倉市。週末ともなると“鎌倉グルメ”を求め、多くの観光客が訪れます。しかし、この盛り上がりの裏である問題が起きているというのです。

そこで取材班は、ハリコミ開始。現場は海が見える、至って普通の場所ですが・・・
Nスタ
「踏切の近くなんですが、人だかりができています」

スマホやカメラを手にした人たちが、どんどん集まってきました。
踏切の奥に見える海を撮影しようとしているのでしょうか?みなさん同じ方向を向いています。一体、この場所は・・・
その様子を暫く見ていると、集まった人たちのお目当ては、踏切の撮影。

その前でポーズをとる女性。撮影が終わると急いでその場を離れていきます。さらに・・・
Nスタ
「道路にスニーカーを並べて撮影しています」

履いていたスニーカーを脱ぎ、車道に重ねて置いて踏切をバックに撮影する人も。
なぜ、踏切の撮影に没頭しているのか?集まっていた人に話を聞くと・・・
マナーを守って撮影していた観光客
「12月にスラムダンクが公開されるので」
「スラダンの聖地なので」

2022年12月に新たな映画が公開される、大人気アニメ『スラムダンク』。鎌倉市はその舞台となった、ファンにとってはまさに聖地。
中でもこの踏切は、オープニングで主人公が、登校してくるヒロインと出会うシーンに使われ、『同じ写真を撮りたい』と人が集まっていたのです。
鎌倉市は、歩道から短時間で撮影して欲しいと呼びかけ、多くの人は守っているのですが・・・
Nスタ
「車道にハミ出して撮影しています」

アニメと同じ構図により近づけたいのか、車道に出て撮影する人が後を絶ちません。大勢の人たちが車道に出るので、車の通行の妨げに・・・
警備員
「車が通ります。車道には出ないでください」
鎌倉市は警備員を動員し、注意を呼びかけていますが・・・

Nスタ
「道路の真ん中で撮影しています。全然言うことを聞かないですね」
注意を無視し、撮影を続ける人も。こちらの男性、立ち去るのかと思いきや、またしても車道で立ち止まり写真をパシャリ。
■外国人観光客は踏切の中に入るという危険な行為も
さらにハリコミを続けていると・・・
Nスタ
「線路脇の民家の前なんですが、座り込んでいる人がいます」

踏切が閉まるのを待っているのか、民家の前に座る人やタバコを吸う人など、やりたい放題。これには住民からも・・・
住民
「見ていて非常に危ないなと日々感じています」
住民も眉をひそめる迷惑行為。話を聞くと・・・
Nスタ
「TBSテレビのNスタですが、何の写真を撮っていた?」
観光客
「踏切の写真です。スラムダンクで使われていた。映画もあるので気になって来た」
Nスタ
「道路に出ちゃうと危ないので、マナーを守って頂ければ」
観光客
「分かりました、気をつけます」
海外でも人気のスラムダンク。外国人観光客の姿も。
Nスタ
「線路に入って撮っています。危ない」

線路の中に入っていたのは、香港からの観光客。これは、鉄道営業法で禁止されている行為です。
Nスタ
「写真を線路で撮ると危ない」
香港からの観光客
「おぉ、ソーリー、ソーリー」

鎌倉市は、英語や中国語などで注意を呼びかける看板を設置。これ以上、迷惑行為が続いた場合、警備員を増やすなど対策強化も考えています。