日々の食卓に並ぶ料理の中でも、具材やタレをアレンジしたり、一緒に包んだりして楽しめる人気の一品、餃子。ドラマ『三人夫婦』(TBS系)の劇中にも登場し、ストーリー展開やキャラクターの感情表現にもつながる重要な食事シーンを「味付け」する一品になっている。
「食卓を囲むのは、一番コミュニケーションが取れる大切な時間」と話し、自身も家族との食事を大事にしているという、フードコーディネーターの石田有花さん。同作でフードコーディネートを担当し、“三人夫婦”の食卓を裏で支える石田さんに、おすすめの餃子レシピや調理の際のコツ、共同生活での食事当番の役割などについて、話を聞いた。

一緒に包んで楽しく おすすめ餃子レシピ
今回、ドラマの撮影現場で作る「消え物(劇中で使われてなくなる食べ物など)」の工夫や、普段使いの餃子作りのコツを教えてくれた石田さん。「家で包んですぐに食べるときは、キャベツをそのまま刻んで包むのでも大丈夫なのですが、撮影時など、作ってからすぐに焼かない場合は、野菜から水分が出て皮がふやけてしまうのを避けるために、キャベツは一度塩を振って水抜きをして、よく絞ってから使います」と、仕込みの方法を工夫。
「演者さんが気兼ねなく食べられるように、ニンニクを抜いてショウガだけにしたり、ニラも匂いが出てしまうので、実際に召し上がってもらうものは、ニラの代わりにネギを入れたりするなど、工夫しています」と、プロならではの仕事も。「タレに関しては、みんなで食べるからこそ、いろいろな味が合うように考えています」と、プライベートでも下味はあえて強めに付け、「タレをつけなくてもおいしく食べられる」餃子を意識していると言う。
「キャベツ派か白菜派かで言うと、私はキャベツが好きで、芯までみじん切りにして使います。芯に甘みがあるのと、味付けにオイスターソースを少し入れても、甘みとコクが出ます」と続け、「さらに、ラードも入れるとジューシーになります」とも。タネは、豚ひき肉よりも野菜を多めにしてさっぱりと仕上げ、「家族で一緒に包んで楽しく食べられるように、皮や焼き方にはそこまでこだわりません」と、誰でも気軽に作れるレシピを提案する。