標識には“カバー”かけられ見えないように…

(道マニア・石井良依さん)
「道のど真ん中に信号とポールが立っていて、車が入れないのに歩道と車道が分かれている」

使われていないはずの車道なのに、舗装は新しく保たれ、路面には「止まれ」と書かれています。また、標識にはカバーがかけられ見えないようになっており、一方通行の出口となる反対側にはガードレールが設置され封鎖されています。

一見、開通すれば南北の道を接続できて便利になりそうですが、なぜ車が入れない状態なのか…?

地元の方によると、その奇道はかつて狭い畦道(あぜみち)で昔から通学路だったそう。児童の安全のため住民が土地を寄付し、平成8年(1996年)に道路が拡幅。平成30年(2018年)に現在の車道が完成しました。

しかし、畦道の幅に合わせ設置されていた信号機は残り、6年経った今でも撤去されていないとのこと。

2010年の計画より進められている富士街道の拡幅工事の完成に合わせ、この奇道に残る信号機の撤去が予定されていましたが、用地買収の問題により計画が難航。

車道が造られて約6年、標識は隠され、ガードレールで塞がれた悲しい状態のまま、この奇道は今でも開通の時を待ち続けています。

東京都によると、工事にはあと5年ほどかかるそうですが、その暁には信号機が撤去され新たに交差点として生まれ変わるそうです。