トランプ大統領は発動したばかりの相互関税の一部について、90日間、停止することを認めると発表しました。一方、中国に対してはさらに上乗せします。

アメリカ トランプ大統領
「報復しなかった国に対し、(相互関税を)90日間、一時停止する。彼らには『もし報復すれば倍返しする』と伝えていた」

日本時間きのう午後1時すぎに発動したばかりの相互関税。

トランプ大統領は日本時間のきょう未明、SNSで報復措置を取っていない国に対し、相互関税の「上乗せ分」を90日間、一時停止することを認めると発表。全世界が対象の10%の一律関税は維持するとしています。

アメリカ トランプ大統領(SNS)
「75か国以上が貿易障壁や関税などに関し、問題の解決策を交渉するよう求めてきている」

こう強調するトランプ大統領。

しかし、発動からわずか13時間あまりでの一時停止の表明は、トランプ政権で通商政策を担当する高官にとっても寝耳に水だったようです。

トランプ大統領がSNSに投稿した当時、USTR=アメリカ通商代表部のグリア代表は議会の公聴会に出席していました。投稿からおよそ10分後、スタッフがグリア代表に何かを耳打ちします。その後…

民主党議員
「関税が一時停止されたのは把握していますか?」
グリア通商代表
「…はい」
民主党議員
「いつ知りましたか?」
グリア通商代表
「数分前に決定がなされました」
民主党議員
「一時停止の期間は?何日?何週間?」
グリア通商代表
「90日間という理解です。大統領と話をしていないので…」
民主党議員
「通商代表が世界貿易の再編成について、大統領と話をしていないのですか?」