教員の“抱え込み”を防ぐ新アプリ 情報共有で「いじめ予防」
一方、いじめの重大化を防ぐ上で重要なのは、学校による組織的な対応です。

奈良県教育委員会は大阪教育大学・戸田有一教授と「気付き見守りアプリ」を新たに開発。2023年、県内全ての公立小学校(196校)に導入しました。
平和小学校では、子どもに気になることがあれば、教員がすぐにチェック。管理職を含む全教員に共有されます。

平和小学校 増田利晴校長
「過去の記録がどんどん積み重なっていきますので、傾向や対策を職員みんなで周知できるところが利点だと思って使わせてもらっています」
いじめ対策会議でもアプリを手元に話し合い、いじめを認知すれば、教育委員会にもすぐに伝わります。
「気付き見守りアプリ」について教員は…
教員
「自分ひとりで抱えているのではなく、いろんな先生方で見てもらえているし、クラスで起こったことを、いろんな先生に知ってもらえる安心感は意義としてあると思います」
教員
「全然誰も知らなくて、いつの間にか大きな問題になって、より大変な時間を費やすのであれば、結果的に業務改善になっていると思います」
入力の手間など課題はありますが、奈良県教育委員会は、アプリを改善しつつ活用していく方針です。