4月9日は、語呂合わせで「子宮の日」です。そこで、今回の『にいがたケンジュプロジェクト』は期間が延長された子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種についてお伝えします。
子宮頸がんは、子宮の入り口に近い部分にできるがんで、国内で年間およそ1万人が罹患し、およそ3000人が死亡しています。

主に性交渉によるヒトパピローマウイルス感染が原因で、2020年のデータでは20代から増え始め30代、40代と働き盛りの世代に多く見られます。

新潟市 中央区にある産婦人科『ロイヤルハート クリニック』の山本泰明 院長は子宮頸がんはワクチンでの予防が有効だと話します。
【ロイヤルハート クリニック 山本泰明 院長】「日本で発生する子宮頸がんの88.3%を予防できるというデータが出ています、90%もブロックできるワクチンはすごく優秀なワクチンです」

ただ、そのワクチンを巡っては紆余曲折がありました。2013年から公費負担による無料接種を始めたものの、副反応を訴える人が相次ぎ一時、接種の積極的推奨を中止。

その後、安全性が確認されたことから2022年から推奨を再開していました。

【ロイヤルハート クリニック 山本泰明 院長】「約10年の間、打てない人がいたんですね。その間に(接種していた)世界ではどんどん子宮頸がん減っていたのに、日本ではどんどん子宮頸がん増えたんです」

国はその間に接種を逃した世代=1997年度から2007年度までに生まれた女性を対象に「キャッチアップ接種」と呼ばれる無料の接種を実施。当初、先月31日を期限としていましたが、接種需要の増加などから推奨される3回の接種のうち1回目を受けていた人を対象に来年3月末まで無料期間を延長しました。

山本院長によりますと、新潟県内のキャッチアップ接種で重い副反応が出た人はいなかったということで、山本院長は延長期間を有効に活用してほしいと呼び掛けています。

【ロイヤルハート クリニック 山本泰明 院長】「あのときこうしておけばよかった、あの時ワクチンを打って置けばよかったと、子宮頸がんの検診受けておけばよかったと後悔しないために、今のうちだと思いますよ。そういった意味ではワクチン接種、特にキャッチアップ接種世代の人にはあと1年しか猶予がないので、その間に2回目、3回目打っていただきたいと思います」
