実際にあった落下事故

【事例1】
やや前かがみで両手を洗っていた際、抱っこひもの脇の部分から子どもがすり抜けて落下(0歳3カ月)。「装着後にサイズ調整をしておらず、緩いと思っていた」

【事例2】
自宅玄関先で、抱っこひもの横の部分から子どもがすり抜け(0歳9カ月)コンクリートに右頭部から落下。頭がい内血腫、頭がい骨骨折で約3週間入院。当時子どもは寝ており、抱っこひも内で体が丸くなっていた。安全ベルトは着用していなかった。

【事例3】
縦対面抱きで抱っこしていた時、子ども(0歳1カ月)の頭が傾き、直そうとした所落下。右頭頂骨線上骨折、急性硬膜外血腫、左外傷性くも膜下出血。約1週間入院。安全ベルトは使用しておらず、子どもの顔と自分の胸が接していると苦しそうと思い、隙間が空くようにベルトを緩めていた。

医師「月齢が低いほどリスク高」

国立成育医療研究センターの植松悟子医師は、「落下事故の多くは月齢1~3カ月の早期乳児。中でも月齢1カ月の受診が多い」と指摘。さらに、「骨折や頭蓋内出血などの重傷例は平均月齢が1.9カ月と、特に低月齢で発生している」と述べています。