政策見直す議論進まず 背景に農水省「コメ足りている」

井上キャスター:
やはり今の価格だと焦りを感じている。しかし、どのくらいの価格に持っていくのかがよく分かってこない。

これまで減反政策を続けてきた日本の政策ですが、減らそうとしたら今度は足りない。これは、根本的に変える必要があるとおもいます。

石田健さん:
まさに私もそう思います。そういった議論があまり農水省や、政府関係からあまり出ていないというところも気になる点です。

他方でいま、トランプ関税の話題で日本の閉鎖的なコメ政策に関してある種、外圧がかかっている状態です。トランプ政権側の主張している「700%の関税」は事実でないですが、同時に、こういったコメ政策のあり方に関して、内外から「転換点になるべきではないか」という声が上がっていることを、農水省が正面から受け止め、それを議論のテーブルに載せることが今後求められるのではないかと思います。

井上キャスター:
肌感覚で小手先の備蓄米の話だけでなく、コメ政策自体をどうしようかという声は、政府から聞こえてきますか。

田中記者:
肌感覚としては、あまり聞こえてこないです。

「生産量が足りてないのではないか」と言われていますが、農水省側は「コメが足りている」という数字がエビデンスとしてあるので、国には「コメが足りてない」との認識はないのではないか、と個人的に思ってます。

井上キャスター:
専門家によっては「米がそもそも足りない」と言う人もいる一方、政府は「足りている」と言う。何を信じればいいのか。政府はちゃんと調査できなかったのでは、とも思います。

出水麻衣キャスター:
一時期、スーパーにお米がなかったので皆さん焦りました。でも今は店に在庫がある。しかし、価格が高いから手が出ない家庭もあります。国民レベルとしては、政策とか置いといて、価格をとりあえず押さえてくれっていうのが、悲痛な思いだと思います。