街中に現れる“小さな山”

それは「命山」と呼ばれる避難場所です。

地域の防災指導員を務める、堀川匡士さんに7年前に完成した「命山」を案内してもらいました。

(桜沢気象予報士)
「広い。小高い丘の上の公園みたいな感じですね」

「命山」は静岡県の発祥で、維持に掛かる費用が少なく耐用年数がないという特徴があって、全国に広がっています。

(住吉西地区自主防災会 堀川匡士さん)
「今切から東のほうは防潮堤ができて助かると思っていると、こっちは焦った。『どうしよう何もないじゃないか』と。命山ができたときは安心できた」

ベンチにはトイレやテントなどが常備されているほか、水道も。地区では年に3回、避難訓練を行っていますが、公園として普段から訪れる人も多いと言います。

(堀川さん)
「仲間作りが避難するときに一番大切。一人で避難するんじゃなくてここに来れば仲間がいるとか。そういう印象を持っていただきたい」

(名古屋大学 都築充雄特任准教授)
「『ここに逃げれば安全・安心ですよ』ということを一人一人の住民がどれだけ意識しているかで、そのとき逃げる行動に関わってくる」

取材中、ここに「写真を撮りに来た」という小学生に出会いました。

(小学生)
「景色が良いし遠くも見えて、写真とかもいいけど、いざ地震とか来たら安心して逃げられる場所かなと思う」