「この経費の目的は?」事前の“メモ”で申告漏れ防止

 おととし7月~去年6月の申告漏れの所得総額は約9964億円、追徴税額は約1398億円で、ともに過去最高を記録。高額業種の1位は経営コンサル、2位がホステス・ホスト、3位が配信業となっています。

ーーーーこうした業種に申告漏れが多いのはなぜでしょうか?

(笹圭吾さん)「『経費性の否認』につながりやすい業種が上位に入っていると思います。特に経費が分かりにくいのが経営コンサルで、様々な支出を経費計上しているケースが多いと推測されます」

「何が経費として認められるのか、業種によっても違ってくるため、一律には決められません。(税務調査の)現場の判断によらざるを得ないんです。だからこそ、『これはどういう経費なのか』を説明できるよう、事実を明確に準備しておく必要があります。そのためのアドバイスを税理士は事前にしておかないといけないと思います」

ーーー近年、国税庁はAIを活用しているようですね。

(笹圭吾さん)「どこに調査へ行くのか、調査対象の選定にAIを活用する傾向があります。国税庁としては、不公平感をなくしていくという観点から、“適正な調査対象”を見極める必要があります」

ーーー坂本選手の件をどのように捉えればいいでしょうか?申告漏れを防ぐため、個人事業主には何ができるでしょうか?

(笹圭吾さん)「経費か否か判断が難しい“グレーゾーン”はどうしても出てくるので、何のために使ったのかを事前にメモしておくことが重要です。また、そのメモを誰がチェックするのか、税理士さんなのか自分なのか、その点を事前に打ち合わせしておくことが重要だと思います」