「出生前診断」とは、広い意味で言えば妊婦検診の超音波検査や妊婦のお腹に針を刺す羊水検査などのことを言いますが、今回、注目するのは2013年から始まった「新出生前診断」です。
「新出生前診断」とは、採血だけで胎児の染色体の異常が分かるという検査で、生まれてくる子どもがダウン症かどうかなどを調べることができます。

この「新出生前診断」は、どこの病院でも受けられるわけではなく、宮崎県内では宮崎大学医学部附属病院のみで今年7月から受けることができるようになりました。
診断が始まって3か月余り、診断はどのように行われているのか、病院を取材しました。
新出生前診断のイメージは?

(県民)
「実際に育てていくうえで自分に対する負担、家族に対する負担、その安心のために受けるとしたら別に私は否定しない」
「出産する前か分かっていると、生まれたときに分かるよりかは、心の準備ができているのかなと思う」


不安感を解消するのが目的
今年7月、日本医学会は全国の病院169か所を新出生前診断の基幹施設に認定。県内では唯一、宮崎大学医学部附属病院が認定されました。


新出生前診断の流れは次の通りです。
まずは、90分の遺伝カウンセリングを実施。
その後、本人が検査を望めば血液検査を受けます。
1、2週間後に結果が分かり、陽性だった場合は羊水検査に進みます。

この診断の目的について担当の山口教授は・・・
(宮崎大学医学部付属病院 山口昌俊教授)
「妊婦さんが誰でも抱く不安感をというのを解消するのが目的であって、検査をすることが目的ではないということです」
