25年前に神戸市内で起きた連続児童殺傷事件について、神戸家庭裁判所が、少年審判を受けた「少年A」の全ての事件記録を廃棄していたことが分かりました。
1997年、神戸市須磨区の住宅街で、当時11歳だった土師淳くんら5人の小学生が殺傷され、当時14歳だった「少年A」が逮捕されました。「少年A」はその後、神戸家庭裁判所での少年審判を経て、医療少年院に送致、2004年に仮退院しました。
神戸家庭裁判所によりますと、少年審判の処分決定書や警察・検察の供述調書、精神鑑定書など、全ての事件記録を廃棄していたということです。中には非公開の審議過程を検証できる資料も含まれていたということです。
少年事件の捜査書類などは少年が26歳に達するまでの保存が定められていますが、最高裁の内規では史料的価値が高い場合や社会の耳目を集めた事件は永久保存を義務付けています。
今回の問題を受けて、土師淳くんの父親・守さんがJNNの取材に応じました。
土師淳くんの父親 守さん
「最初に聞いた時はびっくり、驚愕したとしか言いようがないですよね。特殊な事案においては、後での検証が必要になることが多いと思うので、資料を保存しておくのは重要なことだと思ってます」
神戸家裁は廃棄した時期や理由は不明とした上で、「当時の本事件の記録保存の運用は、適切ではなかったと思われる」とコメントしていて、当時の職員への聞き取り調査はしておらず、今後も実施する予定はないとしています。
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