ミャンマーで起きた大地震の発生からきょうで1週間。被災者支援のため、内戦は一時的にストップしたかに思われましたが、軍事政権はいまだに空爆を続けている模様です。

地震から1週間が経ったミャンマー第二の都市マンダレー。

記者
「1階部分などが完全につぶれています」

ホテルの建物が崩れ、がれきの中からはこれまでに6人の遺体が見つかりました。

今も続く捜索活動を見守っていたのは、マ・ジュライ・モーさん(29)。発生当時、ここに宿泊していた両親は、まだ見つかっていないといいます。

両親が行方不明 マ・ジュライ・モーさん
「どんな結果でも構わないので、今ここで待っています」

マグニチュード7.7を観測したミャンマー中部を震源とする地震の犠牲者は、軍事政権が発表しているだけで3145人に上り、日本人1人を含む200人以上の行方が分かっていません。

激しい揺れで修道院の建物が崩れた場所に、きょう行ってみると…

記者
「今にも倒れそうなくらい傾いています。外壁がいたるところに崩れ落ちています。そして道路には、がれきが散乱しています」

がれきは撤去されず、当時のままの状態。重機や人手が足りず、被災地の復旧作業は一向に進んでいません。

近くの住民
「(撤去には)1か月ぐらいかかると思う。重機が使えれば早く終わると思うけど…」

こうした中、軍事政権は2日、交戦を続けてきた民主派武装勢力との戦闘を3週間停止すると宣言。

ところが、停戦後の3日、ミャンマー軍は被災したマンダレー近郊の地域などで立て続けに空爆攻撃を行いました。

同じく戦闘停止を発表していたミャンマーの民主派組織は「軍の停戦は偽りだ」と非難していて、被災者たちの苦しみをよそに内戦が再び拡大するおそれもあります。