名古屋にある入管施設で2021年、スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさんが死亡した問題で、遺族らがきょう、記者会見を開き、収容中の様子を記録した映像のすべての公開を求める訴えを来月にも起こすと明らかにしました。
ウィシュマさんは名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていましたが、体調不良を訴えて、2021年3月に死亡しました。
遺族は国に賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こしていて、国側は収容中の様子を写した監視カメラの映像およそ295時間分のうち、およそ5時間分を裁判の証拠として提出しています。
遺族は名古屋入管にすべての映像を開示するよう求めましたが、遺族側の弁護団によりますと、入管側は今年3月、「保安・警備体制が記録されていて、秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある」として、開示しない決定をしたということです。
これを受けて、遺族側はきょう、都内で記者会見を開き、「真相解明には開示が必要だ」として、来月にも決定の取り消しを求める訴えを東京地裁に起こすことを明らかにしました。
会見にはウィシュマさんの妹も参加し、「入管が悪いことをしていなければ、映像を開示してもらうのは当然だと思う。(入管の開示しないという決定には)一切、納得がいかない」と話しました。
遺族側の弁護団の指宿昭一弁護士は「遺族のものである個人情報を出さないのは極めて不当だ」「入管の不開示決定が間違いだということを裁判で明らかにしたい」と訴えました。
名古屋入管はJNNの取材に、「訴状の送達を受けた場合には、訴状の内容を検討して適切に対応したい」としています。
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