経済評論家・加谷さん「生産力を強化する政策を考えるべき」

井上キャスター:
政府の調査結果によると、コメの在庫(1月末時点)は生産者、卸業者などに前年比約19万トン分散されました。

しかし、2024年のコメの生産量は前の年と比べて約18万トン増えています。約19万トン分散されてもたった1万トンの差です。にもかかわらずコメの価格が1年間で倍に上昇しています。

出水キャスター:
不思議ですね。豊作だったのに、このようなことが起きると、また起きてしまうのではないかと更なる不安をあおる、悪いスパイラルに入っているようです。

井上キャスター:
今まで減反政策を事実上続けてきたわけですが、政府は考え方を変えるべきではないでしょうか。

経済評論家 加谷珪一さん:
コメのつくり方、流通の仕方をそろそろ根本的に考え直さないといけませんね。抜本的にどのようにするか、国会で議論をした方がいいと思います。

コメは古米で残すものもありますが、基本的にその年につくってその年に食べるものなので、来年(2026年)もコメの価格はあまり下がらないでしょう。

引き続きインバウンド需要があるのであれば、コメは足りなくなるので、そう簡単に(価格は)下がらないと思います。生産力を強化する政策を考えていかなければなりません。

井上キャスター:
そうなると、『銘柄米5キロ 4600円』は続くのでしょうか。

経済評論家 加谷珪一さん:
備蓄米の放出があるので、これを大量にやっていけばある程度、抑制効果はあると思います。ただ、抜本的に安くできるかというと難しいですね。

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<プロフィール>
加谷珪一さん
経済評論家 元日経BP記者
著書に「貧乏国ニッポン」
中央省庁などへのコンサルティング業務も

肉乃小路ニクヨさん
ニューレディー
銀行・保険会社など金融業界でキャリアを積む
独自の視点で経済・お金・人生観を語る