自民党内では「誰もやりたくない」“石破おろし”しないワケ
井上キャスター:
これまでと何か違う絶妙なバランスで石破政権が成り立っているのは、どういうことなのでしょうか。一時、自民党内で“石破おろし”の声が聞こえてきたような気もします。
TBS政治部デスク 室井祐作 記者:
しばらく取材していますが、商品券問題が出てきたとき「これはまずい」「石破おろしが起きるのではないか」「この政権、危ないのではないか」と思い、相当なダメージだったとみられます。
ただ、“石破おろし”が表だって出てきていない、広がりに欠いているというのが正しい見方なのかもしれませんが、そういう状況です。

自民党内で“石破おろし”をしない理由は、大きく二つあると思います。
一つ目ですが、「誰もやりたくない」ということです。
少数与党のため、非常に政権が不安定な状況です。このまま新しい総理になったとしても、支持率が上がるかどうかわからない、参院選も勝てるかどうかわからない。そうすると短命に終わるかもしれません。
石破氏と総裁選を戦った人たちは、今は様子見で、及び腰の状況です。
井上キャスター:
火中の栗をとりに行く人がいなさそうだという感じがします。
前回の総裁選に出た人たちの発言は、石破氏の批判をしても、何か一歩踏み込んだ発言はしないという感じです。
経済評論家 加谷珪一さん:
明らかに腰が引けています。永田町というのは不思議なところで、岸田政権のときもそうでしたが、なる人がいないと政権が持ってしまうところがあります。
石破氏は、いま、すごい元気だとも聞きましたが、本当なのでしょうか。
TBS政治部デスク 室井祐作 記者:
石破氏は貴重なきっかけで、総理になれました。なので、そう簡単におりそうもないというのが正直なところです。
井上キャスター:
(前回の総裁選では)高市氏、小泉氏、小林氏などがいて、かなり得票率も高かった人たちもいましたよね。
肉乃小路ニクヨさん:
2024年9月の総裁選で人材が豊富にいることを示したのに、そういう人たちが出てきていません。
リスクを取りたくないのはわかりますが、このままだと小泉進次郎氏のお父さんではありませんが、自民党がぶっ壊れるのではないかという感じになっていますよね。