ローカル鉄道の多くが経営的に苦戦を強いられるなか、この春、富山地方鉄道は存続に向けて大きく舵を切ります。4月1日から運賃の値上げ、15日からのダイヤ改正…。ラッシュ時の利便性は確保しながらも、本線の休日で30本の減便。立山線の休日で9本、不二越・上滝線の休日で8本の減便などです。さらに立山黒部アルペンルートのオフシーズンである12月1日~4月14日の期間は、立山線の岩峅寺~立山間で日中の運行を取りやめます。値上げと大幅な減便に踏み切る背景に何があるのか、取材しました。

朝のラッシュ時には大勢の通勤・通学客が利用する富山地方鉄道の電鉄富山駅。午前7時半ごろ、ホームが利用客であふれます。

2022年度の利用者数は1日平均3752人です。
一方で、平日午前9時の立山線の無人駅、下段駅。周囲に民家は少なく、午前9時ごろの電車に乗ったのは4人ほど。
2022年度の利用者数は一日平均84人で100人を切っています。

駅や時間帯によっては乗客の姿はなく、座席はもちろんガラガラです。
