これからの時期、心配されているのが、インフルエンザと新型コロナの同時流行です。理由やワクチン接種のタイミングは?専門家に聞きました。
■この冬インフル大流行?その理由は
新型コロナが拡大して以降、昨シーズンまでは起きなかったインフルエンザとの同時流行。感染症学が専門の鹿児島大学大学院、西順一郎教授は、ことし、それが心配される主な理由を2つ挙げます。
(鹿児島大学大学院 西順一郎教授)

「インフルエンザの流行が2年間なく免疫がかなり落ちている。一度入ってくるとかなり大きな流行になると予想する。南半球のオーストラリアなどで今年7月から8月にこれまでにないインフルエンザの大流行が起きた。日本への入国者数の上限が撤廃され自由に入ってくる。(コロナ前の)2019年以前と同じように流行するだろうと予想できる」
厚生労働省によりますと、例年だと、1シーズンに日本人の10%程度がインフルエンザに感染するということです。インフルエンザは、新型コロナに比べ、急激に熱が高くなる特徴があります。

ただ、症状には個人差があり、他の感染症の可能性もあるため、西教授は、発熱などの症状が出た際には、早めに医療機関を受診するよう呼びかけます。
(鹿児島大学大学院 西順一郎教授)「(発熱では)菌血症、敗血症、腎う腎炎、肺炎、髄膜炎などがある。コロナかインフルエンザにとらわれず、医師の診察を受けることが大事」
■ワクチン早めに でも接種間隔は?
同時流行が心配されるインフルエンザと新型コロナ、西教授はそれぞれのワクチンを早めに打つことが大事だと話します。
(鹿児島大学大学院 西順一郎教授)「コロナの場合はオミクロン株対応のワクチンが出てきた。2つのワクチンを打つことが最大の予防方法」
また、ワクチン接種の間隔については。

(鹿児島大学大学院 西順一郎教授)「接種間隔についてはインフルとコロナのワクチンの間隔制限は一切ない。なるべく早く打てるように同時接種などが望ましい。日にちがずれていても問題はない」「(インフルエンザ以外の)その他のワクチンと新型コロナワクチンは間隔を2週間以上空けないといけない。子どもの予防接種の際は調整が難しいと思う」