太平洋戦争の激戦地、フィリピンで亡くなった戦没者の慰霊祭が27日、指宿市で行われました。
東シナ海越しに遠くフィリピンを望む鹿児島県指宿市開聞十町の花瀬望比公園です。ここは、太平洋戦争でフィリピン方面で戦死した日本の軍人ら47万6000人あまりの鎮魂の場所です。
1967年に遺族らがフィリピンから持ち帰った4147柱の遺骨が納められていて、毎年3月27日に慰霊祭が行われます。
雨のため、今年は市内の体育館で行われ、県内外からおよそ300人が参列しました。そして遺族の代表が献花し、戦没者を偲びました。
(祖父がレイテ島で戦死 松成泉さん)「戦死したのは知っていたが、どこで亡くなったか知らなかったので、いとこが調べてくれた」
(祖父がレイテ島で戦死 福山ひとみさん)「私たちだけでなく、次の代につなげていけたらいいなと思う」
今年は戦後80年を迎えることから、若い世代に戦争の記憶を伝えていこうと、初めて地元の山川高校が参加。生徒代表が千羽鶴を供えました。
(山川高校2年生 水流光河さん)「改めて自分がいろんな人の犠牲の上に成り立っていると感じたし、日本がこれから先も戦争を知らない国であってほしい」
(山川高校 上園正彦校長)「私も祖父をフィリピンで亡くしている。次の平和を作るのはこどもたちなので、(参加することで)伝わってくれればと」
遺族の高齢化が進んでいますが、関係者は今後も慰霊祭を続けていきたいとしています。














