教団が名付け親の男性 解散命令で揺らぐアイデンティティー

「野浪行彦」という通称を使って暮らすこの男性は、両親が教団の合同結婚式で結婚し生まれた「祝福2世」と呼ばれています。

生後10日、両親に抱かれて映る写真には、教祖夫妻の写真が飾られた祭壇に掲げられた「奉献式」の文字。生まれた子どもを神様に捧げる儀式で、名前も教団がつけました。

統一教会「祝福2世」 野浪行彦さん(通称)
「不気味ですよね。グロテスクの中で自分が生まれてきたんだという気持ちはある。氏名に教会の刻印が刻まれている。教会と向き合うには、自分の氏名を変えるほかないと思った」
野浪さんは「教団からつけられた名前に精神的苦痛を感じる」として、家庭裁判所に氏名の変更を申し立てました。
しかし、2月に出た裁判所の判断は「申し立てを却下する」というもので、「氏名を変更すべきやむを得ない理由があるとは言えない」と結論づけました。

統一教会「祝福2世」 野浪行彦さん(通称)
「生き延びるために氏名変更してるという気持ち。今のままだったら死にたいっていう気持ちは今でもあるので、死にたいっていう気持ちを氏名変更のエネルギーに向けている」
教団と切り離すことのできない自身のアイデンティティー。解散命令が出たことで、不安はますます強まっています。

統一教会「祝福2世」 野浪行彦さん(通称)
「統一教会がなかったら生まれてこなかったわけですね。自分をつくり出したものが今、消滅しつつあるということだと思う。自分は何なのか、何だったのか分からなくなりますね」
解散命令を受け、阿部文部科学大臣は次のようにコメントしました。

阿部俊子 文部科学大臣
「私どもの主張が認められたものと受け止めております。旧統一教会への対応について、引き続き万全を期して参ります」

一方、25日夜の会見で旧統一教会側は「国が解散を求める根拠とした被害のほとんどが、教団が法令遵守を掲げた2009年のコンプライアンス宣言以前のもの」だと主張。さらに…

旧統一教会 顧問弁護士 福本修也氏
「文科省は、陳述書をねつ造して、統一教会に騙された・脅されたという陳述書を書いて出していた。とにかく、ねつ造やりまくりというのがはっきりしてきた」
国が提出した被害者の証言に“ねつ造”があるなどと反論。被害者に対する謝罪の言葉は口にしないまま会場を後にしました。














