(中條圭消防司令補)
「民家を守る、人里を守るっていうので、山の燃えるところまでは追ってはいけないけど、本当に生命、財産を守るための戦術ですね」

3月10日に避難指示が解除されて寺に戻った福山康成住職は、火が本堂までわずか15メートルほどのところで消し止められたことを知りました。

(福山康成住職)
「いや~。本当にこの通りでございまして。ご覧の通り山の迫ったところまで、お寺のすぐ裏まで、もう行ってたんだなということがわかりまして。本当にありがとうと手を合わせました」

今回は一時、最大で15都道県から2100人が緊急消防援助隊として派遣され、懸命の消火活動に当たりましたが、3月9日の鎮圧までには11日間を要し、山林火災の消火の難しさが改めて浮き彫りとなりました。

(中條圭消防司令補)
「1日も早く鎮火に持っていって、我々がこの地域から姿を消すというと変ですが、消防車はこんなに見えない日々が来ることが、この辺の住民の方々にとっての本当の安心なのかな、というふうに思っています」

緊急消防援助隊は17日現在200人体制にまで縮小され、消防士による目視、赤外線カメラ、ヘリコプターでの偵察活動で完全に再燃の恐れが無くなったことを指す鎮火の確認を進めています。