ギネス記録更新めざし迎えた大会当日

迎えた大会当日、3月12日。

90歳になって挑むはじめてのレースがいよいよスタートします。

若い選手から順番に出走するため一番最後にスタートするのが佐伯さんです。

一歩一歩、力強く前に進む佐伯さん。

男子選手を追い抜くと、コースのポイント登り坂です。

佐伯克美さん
「外回り外周り大きく回りました。距離では損するけど、その分疲れない。つぶれない」

一方、下り坂は――

佐伯克美さん
「結構デコボコになっとるがんね。そういうぐしゃぐしゃに足取られてよろめかないように。いかに踏ん張って乗り切るか」

ギネス記録の証人として県スキー連盟の村井直人副会長が申請に必要な写真や動画を撮影します。

「頑張れ!」と声援を受け、最後の力をふり絞ります。

佐伯さんは19分28秒で3キロを見事完走。80歳以上で参加した男女5人の中でトップの記録です。

佐伯克美さん
「なんとか完走しました。とにかく思った通りに滑れました」

ギネス記録の認定は――

富山県スキー連盟 村井直人 副会長
「(ギネス記録は)申請すれば大丈夫かな。多分まだ3か月くらいかかるのかなと思いますけど、できるだけ早く公認されるように楽しみにしています」

納得のいく滑りで完走しギネス記録更新をほぼ確実にした佐伯さん。今後は…。

佐伯克美さん
「きょう滑れてきょう幸せ。それしか言えません。その先のことなに言えるか」

これからも佐伯さんらしい、一歩一歩で一日一日を。