◆自営業、フリーランスなどは対象外
一方で、新たな制度には課題もあります。夫婦がそれぞれ会社を経営している川口正章さん(48)とゆかりさん(38)。今年1月に次男が生まれました。

川口正章さん「やっぱり代わりの者が自分のほかにいない中小企業、零細企業なので、育休をとる、とらないの土俵にものらないような状況。みんなが制度を使えるようになれば、本当ありがたいことだと思うんですけど、柔軟にできるような仕組みがあるといいかなと」

川口ゆかりさん「コスト面だけがはたして解決策なのか分からない部分もあるんですけれども、ひとつの選択肢として金銭的な支援があるというのは、その選択を取りやすい状況、選びやすい状況には確実になる」
◆男性トイレにもオムツ替え台
実は、取材した記者の私も今年の夏に、1か月半の育児休業を取得しました。娘と出かける機会が増え、初めて気にするようになったことがあります。
RKB村橋佑一郎「やっぱりこの子がぐずったら、どうしても不安になるんですけど、この『ママパパマップ』というアプリなどを使って、おむつ替えができるところとか、赤ちゃんをすぐに連れて行けるところを事前に調べるようにしています」

この日訪れた福岡市の百貨店では、今年3月に子供服売り場の新設に合わせて、子連れのパパでも入れるベビー休憩室を作り、男性トイレにもオムツ替え台を設置しました。

RKB村橋佑一郎「オムツを替えられたり、ミルクを作ったりできる専用のスペースがあると安心。パパでも気軽に入れる場所って、まだそんなに多くはないので」

◆「パパ用ブースがあると便利」
民間企業が実施したアンケート調査によりますと、育児中の父親が感じた不便や違和感で多かったのが、授乳室やおむつ替えスペースに関するものでした。
育児中の父親「おむつ替えるところとか、女性がメインのイメージというか雰囲気になっているので、パパ用ブースみたいなものがあるとすごく便利かなと思います」「だんだん育児をしやすくはなってきているのかなとは思うんですけども、まだ男女の差はあるのかなと」

性別にかかわらず、誰もが育児をしやすい社会にするために。制度の充実や企業風土の変化はもちろん、環境整備につながる社会全体の意識も変えていくことが必要です。














