アルピコ交通と長電バスは、長野市と山間部を結ぶ一部の路線バスについて、運転手不足や利用客の減少を理由に廃止する方針を明らかにしました。

これは12日に長野市役所で開かれた地域の公共交通に関する会議の中で示したものです。

アルピコ交通・植松誠執行役員:「やむをえず路線廃止に踏み切るものでございます」

アルピコ交通は、4月から長野市の中心市街地と信州新町、小川村、鬼無里、戸隠を結ぶ5つの路線で減便します。さらにその上で10月にループ橋経由戸隠線を除き、篠ノ井新町線を加えた5路線を廃止すると、明らかにしました。

長電バス・大石真一取締役:「もはや大量輸送ができるバス車両で運行する使命を終えた状況である中で、やむをえず路線を廃止することといたしました」

一方、長電バスは長野市と飯綱町を結ぶ牟礼線を10月から廃止することを明らかにしました。

廃止の決断に至った背景には、運転手不足や利用者の減少があります。

アルピコ交通・植松誠執行役員:「国あるいは県からの補助をいただいて維持してきた路線でございますけれども、赤字であるという状況でございます」

苦しい経営を強いられている事業者に対して、このままでは、「移動の足」を失いかねない中山間地などに暮らす沿線の住民。

会議では代わりとなる交通手段を7月までに示す方針です。