山林火災の現場には激しい火炎で一時前線からの撤退を余儀なくされた地元消防団が8日から消火活動に加わりました。

「おはようございます!」

8日、1週間ぶりに避難指示が解除された三陸町越喜来地区の甫嶺では、延焼拡大が収まったことを受け、後方支援に回っていた地元消防団の消火活動が再開されました。
こちらは9日、三陸町綾里で山林で消火活動にあたる消防団の様子です。

火災で黒焦げになった木から煙の上がっている様子が確認できます。
団員たちはスコップを使って土を掘り返したり、焼けた木を切り倒したりして熱源を確認する消火活動に取り組んでいました。

大船渡市消防団 及川忍部長

「山肌が全て燃えている感じで、ほとんど立木の根元も黒く焦げていたので」

しかし、現場では再び延焼する可能性がある火種=残り火の確認や処理に苦戦していました。

(大船渡市消防団 及川忍部長)
「これだけ広範囲の残火確認は、これまで20年以上消防団に携わっているが本当に初めての経験」

【鬼沢漁港ヘリリポート】(6日撮影)
「大船渡市三陸町越喜来鬼沢地区から甫嶺地区を眺めています。一時期は一昨日この上空を通ったときには、画面左手の鬼沢漁港、そのすぐ南手の辺りの山手から煙が上がってきたのですが、現在鬼沢地区の背後の山手からも煙を見ることはできません」

今回の山林火災ではおよそ2900ヘクタールを焼失し、発生から鎮圧まで12日という長い時間を要しました。

「もしそれが(残火)が残ったりすると、鎮火に向けても動きが止まってしまいますので、それは止めないように。まず確実に」

今後も鎮火に向けて地道な確認作業が続きます。
及川さんは地元消防団としての役割を果たすために消火活動を続けます。