古い白黒写真をAIなどを使って鮮やかにカラー化した写真集が2月末に発行され、SNSなどで話題を呼んでいる。県内随一の書店、ジュンク堂那覇店では、さっそく店頭で平積みの特設コーナーが設けられた。収録された写真は、およそ80年前の沖縄で、戦前から戦後にかけて撮影されたものだ。(写真はギャラリーページに掲載しています)
水を飲む少女は、かわいらしいワンピースを着ていた。
米軍の指示で茅葺きの家屋に集められた住民が、不安げな表情を浮かべている。
本をまとめた編者は、大阪府の会社員・ホリーニョさん。昔の沖縄の写真をカラー化してSNSへ投稿する活動をしていて、「X」と「インスタグラム」のフォロワー数は合わせて2万8千人を超える。

▼ホリーニョさん
「特設会場を作っていただいて、まさか自分の本が “平積み” になるなんて思ってなかったので、すごく嬉しいです」
使用するのは主に、沖縄県公文書館所蔵の写真。スマートフォンのAIカラー化アプリで色付けしたあと、手動で補正を加えていく。2019年にこの活動をスタートし、これまでに300枚以上を着色してきた。
「写真の向こう側に、まさに翻弄されながら生きている人たちが、この1枚の向こう側に生きていてこっちを見てくれてると思いながら、カラー化してきたんです」