種類ごとの野菜情報を詳しくチェック!

具体的に種類ごとに見ていきます。

【根菜類】
大根は千葉県産を中心に九州や群馬から入荷していますが、干ばつが続いた影響で、太りが悪く、先端が変形しているものも見られます。そのため、全体的な入荷量が少なく、先週よりも1割ほど価格が上がっています。3月下旬には関東でも出荷が終了してしまう山地が出てくるため、今週の雨で少しでも成長してくれることを期待したいところです。

にんじんも、大根と同様に細いものが多く、千葉では葉が枯れるなどの生育障害が出ています。千葉県産は中旬ごろに出荷終了となり、その後は徳島県産の春にんじんに切り替わります。春にんじんは生育が順調とのことですが、出荷開始直後は価格が高めで、その後徐々に下がっていく見込みです。春にんじんはみずみずしく、柔らかくて甘いのが特徴です。ぜひ、生で味わってみてください。

そのほか、カブ、さつまいも、れんこんなど、地元産の根菜類が揃っています。じゃがいもや玉ねぎは、新物の入荷が増えてきており、価格も少し下がってきています

【葉菜類】
キャベツは、玉太りが悪く価格が上がっています。白菜は、冬物の出荷がほぼ終了しましたが、春白菜の入荷が順調なため、価格は若干下がっています。また、キャベツの高騰に追随して価格が上がっていた小松菜も、ピークを過ぎて価格が下がり始めています。ほうれん草は、地元産を中心に価格が安定しており、お買い得です。水菜や春菊もお買い得になっています。ブロッコリーは、小玉傾向で価格が高くなっていましたが、徐々に大きなものも入荷するようになり、価格も下がりつつあります。ネギは、先週お伝えした雪の影響で産地が減っているため、しばらくは高値が続く見通しです。菜の花やグリーンアスパラガスは、ひな祭りが終わったことで需要が減り、価格が安くなってきています。

【果菜類】
きゅうりとなすは平年並みの価格で安定していますが、寒の戻りで需要が減っていることや、寒さによる低温障害を防ぐために、早めに消費してもらいたいという意図から、特別に安く販売されているものも見られます。冷気にあたるとシワが出たり、中が黒ずんだりすることがあるので、なるべく早く食べるようにしましょう。トマトは、3月に入って量販店でも売り場を増やす時期なので、需要増によって一時的に価格が上がる可能性がありますが、すぐに落ち着くと思われます。豆類は生育が順調で、そら豆の入荷も増えてきています。

【季節もの】
3月に入ってタケノコを使いたい料理屋さんが増えているのですが、国産は足りていない状況です。鹿児島県産は先日の寒波の影響で入荷量が大幅に減少し、価格は平年の2.5倍にまで高騰しています。輸入の中国産も、輸送費の高騰や代替品としての需要増を受けて、3割ほど価格が上がっており、しばらくは高値が続く見込みです。

一方、原木生しいたけは、先日の雪の影響も収まり、状態の良いものが比較的安く入荷しています。しかし、来週は15度を超える気温が予想されており、気温が高くなると一気に傘が開いてしまうため、肉厚で濃厚なしいたけを味わうなら今週がおすすめです。

3月5日は「啓蟄」、冬ごもりの虫たちが土から顔を出す頃ですが、この寒さではまだもう少し時間がかかりそうです。気温や寒暖差に注意して、暖かくしてお過ごしください。