
沖縄県内は、10代で妊娠・出産する若年妊産婦の割合が1.3%と高い。全国の0.6%に比べ2倍以上だ。その背景は「貧困」や「性に関する知識不足」など様々だが、 “世代間の連鎖” も特徴だと県の担当者は語る。
県こども未来部 奥平公彦 班長
「若くして出産した方のお母さんも若年出産を経験している、世代間の連鎖的なものも背景にある。自分も経験したから自分の子どもが若くして出産してもなんとかなる、という考えもあるかもしれない」
「(若年妊産婦が)行政で支援を求めようとしても、窓口で指導的な対応をされて行政不信になり、支援につながりにくい。選択肢が狭まることがないように多面的な支援を行う場が必要だと考えていて、そういう意味で若年妊産婦の居場所の重要性はある」
若くして出産を経験した女性は周囲に相談できず、孤立しがちだ。県が2023年度、若年妊産婦を対象に行ったアンケートではこんな声が聞かれている。
【寄せられた若年妊産婦の声】
「10代で浮くから婦人科に行きづらい」
「頼る家族がいない」
「困っていることを聞かれると “ない” と答えてしまう」
「ポノ」を利用する母親のひとり、名護市出身の仲野さんは、通信制の高校に入学する直前の16歳のときに妊娠が分かり、17歳で出産した。