自民、公明、日本維新の会の3党が高校授業料の無償化で合意しましたが、何がどう変わるのか、解説します。

「公立の約4倍」私立高校に通う生徒の家庭に恩恵

まず現在の制度ですが、授業料支援は世帯の所得に応じて「2階建て」になっています。

世帯年収910万円未満の家庭には、公立私立を問わず「1階部分」の11万8800円が支給され、年収590万円未満の世帯で、私立に通う場合に「2階部分」が加算されています。(上限は39万6000円)

今回、合意された「高校無償化」と謳われる制度では、所得制限を取り払い、私立加算については上積みし1、2階合わせて45万7000円まで支給します。

この額は全国の私立高校の年間授業料の平均ですが、これを超える額については各家庭が負担します。

これによって大きな恩恵を受けるのは私立高校に通う生徒の家庭。

生徒一人につき公立高の4倍にあたる支援金を受けられることになるのです。