1984年8月に、華々しくオープンした松本パルコ。

トレンドの発信地として注目を集めてきました。

1996年には売り場を広げて今の形にリニューアルオープン。

多くの買い物客でにぎわい、初売りの行列は風物詩にもなりました。

ただ、近年はインターネットショッピングの拡大や競合店の進出、コロナ禍も打撃となり、売り上げは低迷。

2023年2月に、閉店の方針が発表されました。

実行委員:
「パルコというのはずっと特に若い方々に向けて新しいこと刺激的なことを発信してきた企業でもあるので、パルコは最後まで元気に皆さんにわくわくしてもらえるような形でフィナーレを迎えるのがふさわしいんじゃないかと」

最後の1日を盛り上げようと開かれた松本パルコ・フェアウェルパーティ。

企画した市民有志による「ありがとう松本パルコ実行委員会」のメンバーは、閉店が発表されてから2年間でおよそ1000人と25の団体に膨らみました。

ありがとう松本パルコ実行委員会 発起人代表 小林寛さん:
「松本パルコがあったおかげで、これこれこういう仕事をしている、このパルコがあったおかげで、この方と結婚できたという。今日はもう最後の日ですから、もう笑って楽しくさよならを言いたいと思います」

4階の特設会場に設けられた松本パルコへの思いを記す「メモリアルメッセージボード」

来店者から6000に上るメッセージが寄せられています。

メッセージを寄せた人:
「20年くらい前に1階にあったラルフローレンで働いていて、なくなるって聞いたので千葉から来ました。今でもアパレルの仕事しているが、最初ここで始めたアパレルが起点になっているので、いろいろな思い出が詰まっているし、感謝の場所なんで」

訪れる人、働く人、たくさんの思いを詰め込んで28日の午後8時で、40年の歴史に幕を下ろします。

山崎アナウンサー:
私は午前中からこちらに来ていましたが、最後の買い物をする方はもちろん、常連のお客さんが店の方と話をしたり、以前働いていたスタッフが訪れたりと、思い思いに名残を惜しんでいるのが印象的でした。

オープンから40年余り、松本パルコの存在の大きさを改めて感じる1日となりました。

8時の閉店後には、花時計公園側の出入り口前で「閉店セレモニー」も行われます。

スタッフの最後の挨拶や、お客さんも交えた記念撮影などが予定されています。

パルコらしい、にぎやかな最後の時間となりそうです。