■「商業利用」計画で見込み違い?

気仙沼市の担当者に話を聞きました。

気仙沼市産業戦略課 平田智幸課長:
「新型コロナの感染状況で、中に入るテナントさんとの折衝が進んでいない」


もともと周辺には、大型商業施設や地元のスーパー、コンビニエンスストアがあります。

高台移転した高齢者はというと、車がないため移動販売に頼っています。
気仙沼市は、「開発業者などの意見を踏まえ、他の店と競合せず商業利用は可能と判断した」と説明しますが、人口減少が続く中、新型コロナが収束したとしても、誘致が実現できるかは不透明だと言います。


地元の住民:
「子どもたちの声が聞こえてくるよう、にぎわいがほしい」
「遊ぶところが、あったら良いなと思います」


松崎片浜地区 三束廣自治会長:
「昔みたいににぎやかになってほしい。いつかはなるんだろうが、私が生きているうちは無理です」


tbcが行ったアンケートで、気仙沼市ではほかに、鹿折地区など3か所でも4割前後の土地で利用方法が決まらず、空き地が目立っています。

専門家は、区画整理事業は、人口増加が見込まれる地域で行うもので、津波被災地には適さない側面があったと話します。