全国的なコメ価格の高騰が続く中、JAしまねは27日、取引先の卸売業者を招いてコメの販売戦略などを話し合う会議を出雲市で開きました。卸売業者からあがったのは「安定供給」を求める声です。
この島根米求評懇談会は毎年この時期に開かれていてます。
27日の会議では県内の作付面積が毎年200ヘクタールのペースで減っていて、去年は高温障害や他の業者との競合で集荷量が減ったとし、品種転換や消費拡大などで作付の維持を図ることが報告されました。
会議には19の卸売業者が出席し、販売は好調な一方で集荷量の減少が最大の課題といった意見が出たほか、大阪府の業者からは万博の開催や「お米クーポン」の配布によりコメの需要が高まることが予想されるため、安定供給に期待しているとの声がありました。
この要望の背景にあるのが。
江藤拓 農林水産大臣
「販売数量は21万トンとします。流通が滞っている状況を改善したい。強い決意の数字と受け止めて頂きたい」
流通量の不足により続くコメ価格の高騰です。
その解消を目指し農水省は先週、備蓄米を放出すると発表しました。
早ければ、来月下旬にも店頭に備蓄米が並ぶということで、コメの流通量が増えれば値下がりも期待されています。
JAしまね米穀園芸部 西尾一俊 部長
「取引先に向けて安定量が供給できるよう努めていきたい」
大阪・関西万博の開催などコメ需要の高まりとともに、流通量の不足解消が期待される中、記録的な暑さを更新する夏を越え、いかに「安定供給」を達成するかが、「島根県産米」の課題になりそうです。