「なにがあるかわからんけえ、海の上は」

【画像⑨】

魚は減り、燃料も高騰。漁師の仕事一本では生活が立ち行きません。瑠奈さんも、漁師になってその厳しさを実感していました。

(應本瑠奈さん)
「夏場は全然違うところにアルバイト、みたいな感じで出ています」

さらに、瑠奈さんは父親が営むカキ養殖の手伝いもしています。それは、安定した収入を得るため。水揚げの作業は夜明け前からで休みは週1日だけです。ハードな毎日を送る瑠奈さんを、父・和文さんは複雑な思いで見つめていました。

【画像⑨】

(父・和文さん【画像⑩】)
「なにがあるかわからんけえ、海の上は」

(和泉砂絵記者)
「一緒に海に出られるのはどう?」
(父・和文さん)
「どうなんじゃろ。うちの(娘)は小っちゃいけん、力もねえし」

【画像⑩】

身長145センチの瑠奈さん。体格の差や技術不足…そうでなくても採算のとりづらい漁を継ぐにはあまりにも課題だらけです。それでも、瑠奈さんの決意は揺らぎません。

(應本瑠奈さん)
「うわあ~~きつい」

【画像⑪】

ハードな日々の中でも、瑠奈さんが絶対に欠かさないのが日課の筋トレです【画像⑪】。

この日の朝、港で男性の漁師たちが力仕事を黙々とこなしていました。

(和泉砂絵記者)
「皆さん涼しい顔でやってますね…」

【画像⑫】

(應本瑠奈さん)
「やってますね。男の人達はスーンみたいな、でも私がやるとウーーンみたいな感じで。男性には勝てることはないので、パワーとかは。でも自分にできることを精一杯やっていきたいですし、まだまだ頑張らないといけないです」

さらに瑠奈さんの向上心が表れているものが。

(和泉砂絵記者)
「これどういうノート?」

(應本瑠奈さん)
「漁師になりたての時に仕事早く覚えたいなと思って書き始めた仕事ノートみたいな感じです」【画像⑬】

【画像⑬】

(和泉砂絵記者)
「ラストがなんかかわいらしい感じですね」

(應本瑠奈さん)
「下手くそなんですよ、絵。わかりやすく、自分が分かりやすく書いてます」【画像⑭】

【画像⑭】

中には、海での仕事のポイントがぎっしりと書き込まれています。

(應本瑠奈さん)
「『わからないことは積極的に聞く、動く』って書いてますね。多分もじもじしてたのかもしれないです」