■北朝鮮のミサイル発射の狙いは?
日比麻音子キャスター:
このように繰り返されている発射ですけれども、その大きな狙いは一体何なんでしょうか?

防衛省防衛研究所 高橋杉雄室長:
今回について言えば彼らの戦術核の訓練であった。一連の発射が全て訓練で、例えば飛行場を攻撃する訓練であったり、司令部を攻撃する訓練。あるいは、港湾を攻撃する訓練。そういう形である種、かなり実践的な環境での訓練をやってきたと考えていいと思います。

日比キャスター:
実践的な環境でということになるとその先の目標は一体何なんでしょう。
防衛省防衛研究所 高橋杉雄室長:
その先の目標であり、戦うことです。米韓同盟および日米韓に対する抑止力の強化、彼らから見た抑止力の強化、それを進めていきたいということだと思います。
日比キャスター:
先週はJアラートが出されて、早い時間学校に行く時間、お仕事に行く時間ということで非常に不安になった方多かったと思うんですけれども、やはり、このようなことが続くと心配ですよね。
スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
不安になることはもちろん大事で、同時に注意もしたいことが鈍化することです。これだけ何発もミサイルが来ると、なんとなくアラートに対しても鈍感になっていくということも、もちろん気をつけたいと思います。
事実をしっかり見ながら、それこそ世界秩序というものが結果的に今壊れているように見えている状況の中で、それは理由としてはウクライナ侵攻がありましたから、日本がどのようにするかということで岸田総理のおっしゃることを注視していくしかないですよね。アメリカと韓国とどのように連携をして、今、報道には出せない部分でも、どんなことが外交として行っていくべきかというようなことをしっかりお話をしていただくしかないのかなと。当事者としてしっかり見ていかなければと思っています。
井上キャスター:
北朝鮮としては意識しているのはアメリカというのは明白だろうと思いますが、日本として何ができるのか。以前もJアラートがあまり機能しなかったりミサイル発射で新幹線を止めたり、日本のこの動揺具合というのは北朝鮮がどう見てるというふうに見てらっしゃいますか?
防衛省防衛研究所 高橋杉雄室長:
まずその北朝鮮からすると、韓国を支援する日本およびアメリカを切り離したいわけですよね。日米同盟と米韓同盟を切り離して韓国との一対一の戦いに持ち込みたいと。なのでアメリカを狙ってはいるんですけれども日本も当然彼らのターゲットにはなっています。
ですから、今回の2週間の演習の中でも、日本に届くミサイル2発打ってますから、その意味で我々というのは決して無縁ではないということですね。
もう一つは僕らができることというと、これまでその過去30年ぐらいいろんな外交的な政策でいろいろやってきてるんですよ。にも関わらず非核化に成功していない、北朝鮮は諦めていない。ですから、我々としてはミサイル防衛あるいは国民の退避なども含めて国民の安全安心のための万全を期す必要があるし、その協力が必要なってくるということだと思います。














