草加次郎って知ってますか?1962(昭和37)年11月から1963(昭和38)年9月にかけて爆破、脅迫などを繰り返した「男」です。ただし、その正体は今なお不明。日本犯罪史に残る未解決事件のひとつです。(アーカイブマネジメント部 疋田 智)

相次ぐ爆破、脅迫、狙撃

一連の事件は1962年から1963年にかけて首都圏で発生しました。
犯人は「草加次郎」を名乗り、合計十数件の爆破、脅迫、狙撃などの事件を起こしたのです。

最も大きな人的被害を出したのが、地下鉄銀座線爆破事件でした。この事件では重傷2人・軽傷8人の10人の被害者が出ました。

犯行の多くは、時限式爆破装置を使用するものでした。
画像は地下鉄銀座線の爆破事件ですが、これ以外にも日比谷劇場爆発事件、上野公園おでん屋台の銃撃、電話ボックス爆発事件など、犯行場所はさまざまでした。

脅迫文が届くたびに、警察は現場の不審物をいちいち捜査しなくてはなりません。

しかし毎回、人を殺害するほどの火薬は仕込まれておらず、爆弾の製造技術や使用された材料から、犯人には高度な理工系の知識があったと推測されています。