アメリカ議会上院は20日、トランプ大統領がFBI=連邦捜査局の長官に指名したカシュ・パテル氏の人事案を承認しました。パテル氏はかつてFBIの解体を主張するなど、組織を激しく批判してきました。

20日の採決では、民主党議員に加えて、与党・共和党から2人の議員が反対しましたが、51対49の僅差でカシュ・パテル氏が承認されました。

承認を受けて、パテル氏は自身のSNSに「司法制度の政治化は国民の信頼を損なったが、きょうで終わる」などと投稿しました。

過去に国防総省高官を務めたパテル氏はトランプ氏の熱心な支持者で、FBIに対し「捜査などでトランプ氏を攻撃してきた」と激しく批判。組織の解体を主張していました。

長官に就任すればトランプ氏の政敵への攻撃にFBIを利用するのではないかとの懸念も上がっていましたが、公聴会では「報復はしない」「FBIの政治利用はしない」と強調していました。

トランプ政権の高官人事では、パテル氏以外にもケネディ厚生長官やヘグセス国防長官ら承認の難航が予想されていたものがありましたが、これまでは、共和党議員の賛成多数ですべて認められています。