野良ネコが130匹→50匹に

約430世帯が暮らす熊本市東区の「秋津レークタウン」では、手術を終えたネコたちが安心して過ごせるように、住民たちが協力して見守っています。

きっかけは、自治体に寄せられた「苦情」でした。

秋津レークタウン 大畑靖夫自治会長「ネコの被害をどうにかしてくれと。子ネコを何匹も産み捨てていると。そういう相談が毎年のように自治会に寄せられていたので、何とか解決しないといけないなと」

野良ネコの被害を訴える苦情が絶えなかったため、7年ほど前から自治会主導でTNR活動を開始。当時約130匹いた野良ネコは、いまでは半分以下の約50匹に減り、子ネコが生まれることはなくなりました。

餌場と寝床がないと… 不妊手術後の課題・対策

秋津レークタウン 河野直子さん「TNRだけだと野良ネコの生殖能力をなくしただけなので、餌場もなければ、色んなところに入ってゴミをあさる。寝るところがなければ物置に入り込んで物を壊すということもある」

そこで自治会は、団地内の住宅の庭など約20か所にトイレや餌場を設置。決まった場所があることで、糞尿被害などネコに関するトラブルも激減しました。

大畑会長「最初は自治会が(地域ネコ活動を)一緒にやる必要がないという意見が大多数だったが、それでは(トラブルは)解決しない」

ただ、地域ネコ活動には多くの労力や経費もかかるため、いかにして住民全体の理解を得るかが鍵を握ります。秋津レークタウンでは、活動実績を「自治会だより」で報告。地域ネコ活動の目的と効果を理解してもらおうと努力を続けています。

河野さん「ネコ好きがネコを可愛がりたいからやる活動ではなくて、ネコで困っている人たちが減っていくことをしっかりお伝えして、理解してもらうのがポイントだろ思います」