去年10月から12月までの実質GDP=国内総生産は年率で2.8%と、3四半期連続のプラス成長でした。中継です。

今回、プラス成長となったものの、手放しでは喜べない結果となっています。つぶさにみていくと、消費の弱さが見えてくるからです。

年率でプラス2.8%、3四半期連続のプラスとなった去年10月から12月のGDP。円安などを背景に、インバウンドが好調で「輸出」が増加したほか、好業績な企業を中心に「設備投資」が増えました。

しかし、GDPのおよそ6割を占める「個人消費」はプラス0.1%にとどまり、前の期よりも伸び率が小さくなりました。冬のボーナスなどは高い水準となった一方、歴史的な高値となっているお米をはじめ、食料品の値上がりで節約志向が高まり、消費が振るいませんでした。

賃金の上昇が物価高に追いつかない状態が続き、きょう発表された去年1年間の個人消費はマイナス0.1%と、2020年以来、4年ぶりにマイナスに転じました。

4月にかけ、7000品目以上の“値上げラッシュの春”が控えるほか、アメリカのトランプ大統領の関税政策の行方など、日本経済の先行きは不透明さが増していて、景気浮揚へは、なお時間がかかりそうです。