飛騨染(ひだぞめ)の鮮やかさを増す「寒ざらし」が、岐阜県高山市の工房で行われています。

飛騨染は高山祭など飛騨地方の祭りに欠かせない衣装の染め物です。寒ざらしは寒さによって鮮やかな発色を促す作業で、1年で最も寒さが厳しいこの時期に行われます。

作業では長さ12メートルほどの反物に竹ひごを取り付け、しわができないよう伸ばしていきます。反物に描かれた龍と鳳凰は、「水」と「太陽」をモチーフにしていて「五穀豊穣」への願いが込められています。

(ゆはら染工 柚原雅樹さん)
「2月に入って雪が降ってくれたので、今やっと寒ざらしの作業が本格的に始まったところです。ここ数日は寒い日が続いているのでちょうどいいです」

寒ざらしは3月中頃まで続きます。