「体が動かなくなる前に引き継ぎたい」が後継者が見つからない…
後継者問題を乗り切ったお店がある一方、なかなか進まないお店もあるんです。

東京・目黒区に店を構えて13年、居酒屋「博多日和」。名物は「もつ鍋」や「馬刺し」などの九州料理です。

中でも自慢の一品というのが、「若鶏の素揚げ」。

博多日和 大塚智寛 店主(63)
「この油が真似できないと同じ素揚げでも同じ味にはならないです。ここだけの味になっていますので、継がなかったら僕の代で終わりです」
店主の大塚さんは現在63歳。二十歳から料理人をはじめ、様々な飲食店の経営を経て、今の店を開きました。
しかし、年中無休で働き続け、2024年、体に異変を感じたと言います。

博多日和 大塚智寛 店主
「(気胸で)胸を壊したり、手が上がらなくなったり、最近すごく感じるようになって。こうやって年をとっていくんだな」
「43年の料理人人生で培ったメニューを体が動かなくなる前に引き継ぎたい」。こうした想いが日々沸き上がってきた大塚さん。
一番大事にしているのは、「お客さんとのコミュニケーション」です。
博多日和 大塚智寛 店主
「美味しいだけではだめなんですよ。(店を)好かれているお客さんが(いる中で)僕の代で終わらせるのはもったいない。(客に)優しい人になってねということは継承していきたい」
深刻な問題となる後継者不足。あるサービスが注目されています。