“後継者不足”による倒産増加の中、マッチングサイトで事業承継

熊崎風斗キャスター:
様々な業界で後継者の不足による倒産が増加しています。2013年は234件でしたが、2024年は463件と調査開始以降、過去最多の件数となりました。

そうした中、あるサービスが登場しました。事業承継マッチングサービス「relay(リレイ)」です。事業を“譲りたい人”と“継ぎたい人”の両者の間に立ち、マッチングをサポートし、様々な交渉も行うサービスです。

両者にとってのメリットは大きいです。

【事業者側のメリット】
▼後継者問題が解決
▼従業員や取引先への影響が減る
▼地域や商店街の衰退を防ぐ

【後継者側のメリット】
▼初期費用を抑えられる
▼ノウハウなど、経営資源を引き継ぐことができる
▼地域の活性化につながる

マッチングには様々な方法があり、事業をどこまで承継するのか選択することが可能です。

▼全事業
▼店舗のみ
▼機材・設備のみ
▼味・技術のみ

全てを受け継ぐ印象がありますが、それぞれの意向に応じた選択が可能ということです。

この事業承継マッチングサイト「relay」は、2020年から110件のマッチングに成功している実績があります。

井上貴博キャスター:  
特に小規模事業者を救っていかなければ、地域経済が衰退してしまう。ひいては地域全体が衰退してしまいます。

こういった民間のサービスや、省庁や自治体が独自で行う、後継者問題を解決するためのマッチングイベントなども最近増えていますので、そういったところで橋渡しをしていく必要性がありますよね。

ホラン千秋キャスター:
その地域の文化になっているお店もあり、そのお店がなくなると「心にぽっかり穴が開いてしまった」と感じる地元の方々もいると思います。

事業を譲りたい側と継ぎたい側が出会えたら、その地域の皆さんも含めてみんな幸せになりそうな気がします。

熊崎キャスター:
事業承継で、地方に移住するという方も多くいます。

長野県・松本市奈川の温泉宿「山荘わたり」では、温泉宿の運営者がマッチングサイトで後継者を募集していて、2024年6月、神奈川県在住の男性が事業を承継しました。

承継した男性は「地方移住をしたい」と考えていましたが、「そこでの働き口は何があるんだ」という中でマッチングサービスを利用し、今は後継者として温泉宿を経営しているということでした。

井上キャスター:
地方都市はかなり厳しい状況になっていて、医師不足や介護士不足などといった問題もあるので、様々な分野でこのようなマッチングの機会があると、次に繋がりやすいのかなと思います。

ホランキャスター:
「地方移住したいが、どのように働けるのかわからない」といった不安を解消してくれる場所にもなりますね。