ウクライナ軍が反転攻勢を強める中、“部分的動員”で巻き返しを図ろうとするロシア・プーチン大統領。「すでに20万人以上が軍に加わった」としていますが、ロシア国内では反発デモが拡大。 若い世代は今をどう受け止めているのでしょうか。ロシア生まれ関西育ちのコラムニスト小原ブラスさんと考えます。
■一方的な「4州併合」手続きに…ウクライナ“徹底抗戦”

苦戦が続くロシア。プーチン政権は10月5日、ウクライナ4州の併合手続きを一方的に完了させました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアが我々の領土を奪おうとする、どの決定も価値のないものだ」

ロシア側の強行を受け、ゼレンスキー大統領は、ウクライナ領土の併合は無効だとする法令に署名。また、プーチン大統領との交渉は「不可能」とする法令にも署名し、徹底抗戦の構えです。
国際社会は、プーチン氏の強引な併合を厳しく非難しています。
アメリカのバイデン大統領は、ウクライナに対し、高機動ロケット砲システム「ハイマース」4基など、およそ900億円(6億2500万ドル)の新たな軍事支援を行う考えを表明しました。
■「部分的動員すでに20万人超」と発表 ロシア軍“核実験計画”の報道も
ただ、追い詰めすぎると、懸念されるのがロシア軍による“核兵器”の使用です。

イギリスメディアは…
イギリス・タイムズ紙
「プーチン大統領がウクライナとの国境周辺で核実験を計画し、核兵器を使う意志を示そうと準備している」
プーチン氏は30万人規模の“予備役の部分的動員”で巻き返しを図ろうとしています。
ロシア プーチン大統領 (9月21日会見)
「部分的動員に関する大統領令が署名されました」
ショイグ国防相は10月4日、「すでに20万人以上が軍に加わった」と明らかにしました。
■ロシア国内では抗議デモ拡大 若い世代の意見は?
動員をめぐっては、ロシア国内で抗議デモが拡大。当局によって拘束された人も多く出ています。動員の可能性がある若い世代は、どう受け止めているのか。

10月5日、モスクワ市内で聞くと…
記者
「部分的動員についてどう思っている?」
男性(25)
「良くないと思います。プロの軍隊が上手くいっていないのに、一般市民を動員しても失敗します」
男性(19)
「部分的動員ですか?必要で大事な判断だったと思います。愛国者であれば、求められた時に武器を持って祖国を守る必要があります」
男性(30)
「召集令状が届いたら行くよ。プーチンは最高だ。 我々は応援している」
一方、質問にこんな反応を示す人も…