◆国は遺族の気持ちを最大限配慮するよう求める

感染者が亡くなった場合、遺体は病院などで、密閉された空気の漏れない「非透過性の納体袋」に入れられます。大半の場合、遺体は火葬場へと運ばれ、その後葬儀が行われます。
当初は、遺体と対面したり、収骨したりすることも難しい状況でしたが、国は2020年7月に作成したガイドラインで、「非透過性の納体袋に適切に収容されていれば、遺体からの感染リスクは極めて低い」と明記。また、今年6月の通知では、顔が見られる納体袋の使用を推奨するなど、遺族の気持ちに最大限配慮するよう求めました。

◆亡父を見送れた家族「帰ってこれたね」


福岡市早良区に住む小川清香さん(72)。夫の清作さん(71)は8月、がんで闘病中に新型コロナに感染して息を引き取りました。

小川清香さん「こっちが頭で、ここに180センチくらい、このくらいまで来てましたね」
娘の祐果さん「普通の棺みたいな感じで、開けて透明な納体袋だからちゃんと(顔が)見られて」


遺族は、火葬までのひとときの間、親しい友人などと一緒に棺に納められた清作さんの顔を見て見送ることができました

娘の祐果さん「『家に帰りたい、帰りたい』と言ってたんで、帰ってこれたねって」